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【予防PT学会ランチョンセミナーレポート】ポケットセラピストを用いた産業理学療法の可能性

ただいま福岡で開催されている第5回日本予防理学療法学術大会のランチョンセミナーで講演させていただきましたので、仕事で来れなかった方や距離的に参加できなかった方に向けて、会場でお話しした内容・会場からの質問と回答を共有するためにnote書きました。

■インタラクションなコミュニケーションで意味のあるセミナーに
■ポケットセラピストのご紹介
■産業理学療法の現状(重量物の持ち上げ方などの指導は古い)
■オンラインでの理学療法士の新しい働き方(臨床/海外旅行/妊娠・育児)
■セラピストの挑戦の総量が少ない
■ヘルスケア業界では2つのシフトが起きている
■参加者からきた24の質問を公開&一部回答!

インタラクションなコミュニケーションで意味のあるセミナーに

まず、せっかく時間を割いて参加くださるみなさんに価値提供できるようにオンラインでの質問というのを今回のセミナーでは取り入れました。

これまでの学会だと偉い先生や研究した方々が講演して、質疑応答の時間は、誰も手を上げずに、あとから個別で質問しに行く光景がよく見られるかと思います。なので、誰かが気になることは他の人も気になっているだろうし、全員でシェアした方が、そこの会場にいる価値が高まるよね。あと、挙手するのも緊張するだろうし、質問する障壁を下げられれば、もっと議論が活発になり、講師が一方的に伝えるのではなく、みんなで作り上げるセミナーにできるよね。と思い、sli.doというサービスを利用して、講演中に気になったことを匿名でどんどん質問していただく形にしました。その結果、24の質問を頂戴しました。記事の後半でいくつかピックアップして回答していますので、ぜひご覧ください。

ポケットセラピストのご紹介

まずは当社の事業内容として、いつも通り、ポケットセラピストの紹介をさせていただきました。いつもはユーザーの機能を説明することが多いですが、今回はセラピスト向けのセミナーだったので、セラピスト側の機能について多めに説明しました。

痛みの程度はもちろんですが、その時の感情のログが取得できたり、ウェアラブルと連携することにより、遠隔でもユーザーの生活習慣等が正確に把握でき、最適なサポートが可能になります。

産業理学療法の現状(重量物の持ち上げ方などの指導は古い)

ポケットセラピストの説明をしたあとは、産業理学療法の現状について説明させていただきました。
今回の学会の講演やポスター発表を周っていたのですが、物の持ち上げ方などの指導や姿勢・動作の指導という視点が多いように感じましたが、まず、産業構造が変化している今、重量物を持ち上げるなどの仕事はほとんどロボットがやっています

もちろん一部の企業では、リスクの高い肉体労働をされている方もいらっしゃるかと思いますが、最近はほぼロボット化されていて、リスクのある業務は人がしなくなっています。今後、ますますその傾向は進むでしょう。
また、サービス業などの第三次産業への就労者が急増しているため、よくイメージされやすい作業中の姿勢や動作の指導などは、マーケットやニーズがどんどん減少していくと考えています。

オンラインでの理学療法士の新しい働き方(臨床/海外旅行/妊娠・育児)

ポケットセラピストでは、臨床業務をしながら、海外旅行や語学留学しながら、妊娠や育児のために休養しながら理学療法士の専門性を活かして働かれている方々が多くいます。そこで事例として、色々な事例を共有させて頂きました(協力いただいた、諸麦さん、堀田さん、浜岡さん、ありがとうございました!)。

理学療法士はこれまで病院などの医療機関で働くことが当たり前でしたが、ポケットセラピストを通した、様々な働き方がある!ということをお示しできたかと思います。

セラピストの挑戦の総量が少ない

ポケットセラピストの概要などを説明したあとは、理学療法業界にイノベーションを起こすためには、どうすべきかということにも少し触れさせて頂きました。
私が特に気にかけているのは、『挑戦する人の総量が足りない』ということです。年間1万人以上が誕生する理学療法業界ですが、その人数を考えると、どんどん、リスクテイクして、挑戦する人が増えてもいいのかなと思っています。『やってやろう!!』みたいな人がどんどん増えてほしいですね。

また、新しいことを始めるときに、私が大切だと考えていることについても触れました。

『ニッチな市場に絞ること』、あとPeter Thielが言っているように『賛成する人がほとんどいない、大切な真実を見つけること』、そのためには『現場の最前線に行くこと』が大切だと考えています。
一番大切なのは、”足を動かして現場の最前線に行くこと”だということを強調してお伝えしました。

ヘルスケア業界では2つのシフトが起きている

1つ目のシフトとして、医療職と患者(ユーザー)のパワーバランスのシフトです。これまでは、両者のパワーバランスは、医療職側に偏っていましたが、患者側に移行してきているということです。
例えば、臨床をしていると白衣をきているからか、患者さんは非常によく信頼してくれ、セラピストがオススメしたリハビリや運動、自主トレなどをしてくれていました。
ただ、現在は、様々な専門的な情報もネットである程度、検索できるようになってきていていることから、患者が医師から処方された薬の副作用をネットで検索して、人によっては副作用がもっと少ないやつにして欲しいなどと患者側が意思表示する割合が急増しているということを、とあるコンサルティングファームが報告しています。つまり、最終的に何をするかは医療職が決めるのではなく、患者、つまり、ユーザーも意思決定に参加するという時代に入ってきています。特に産業や予防の分野では、その傾向が一層強くなります。手術のようなものはもちろん医師の助言を信じるしかないですが、予防というフィールドにおいては、特にユーザー側にパワーバランスがシフトしています。

2つ目のシフトとして、臨床現場を想像するとわかるように、これまでは医療職と患者(ユーザー)が同じ時間帯に、同時に時間をとる必要があったのに対して、今後は「非対称的な時間の取り方が当たり前になる」ということです。時間的制約や地理的制約は、現代人にとって非常にストレスです。
この”時間のAsymmetry”は、今後のヘルスケアサービスの重要なポイントになってくると考えています。

参加者からきた24の質問を公開&一部回答!

こんな話を35分程度した後にオンラインでの質問がきているかを見たところ、24個の質問がすでに投稿されていました。一つの会場でここまで質問が出ることはまずないので、良い取り組み事例にもなったかと思い、非常に嬉しかったです!また、投稿されているコメントには、「イイね」が押せるようになっており、多くイイねが押されたものは上位表示される仕組みです。

この画像にあるように、「彼女は何人いますか?」というのが圧倒的に人気の質問でした(笑)その他には、こんな質問がありました。

■産業理学療法で成功するコツは何ですか?
■①ポケットセラピストの構想はどれくらい前からしていて、②実現までにかかったコストと期間は どれくらいですか?
■オンラインとオフラインの融合とは、 具体的にはどのように考えられますか。
■能力低下での損失のアウトカム指標は何を使って評価していますか?
■eHealth、mHealthの分野でどのように他の企業と差別化し、サービスやプロダクトを作られているのでしょうか?
■テストに合格しないと知識のサポートは得られないのですか⁇
■先ほどの動画はネットで見えますか⁇
■市場(健康経営)のニーズ調査はどのようにされていますか?
■動画のような技術が日本に入ってくるのは何年後くらいになりそうですか?
■バックテックの語源、意味は⁇
■JASDAQ上場の予定はありますか⁇
■バックテックの語源は⁇
■ユーザーからの成果が得られないとどうするのですか⁇
■現場で実際に介入することは現在していませんか?
■ITリテラシーの低い年齢層は対象外ですか?
■ポケットセラピストを使って良かったというユーザーの声を具体的に教えて下さい。
■1人では大変だと思います。協力者を得る方法はありますか?
■海外への進出はお考えですか? 外資系企業だけじゃなく、外国人を雇って、海外の企業とか。
■臨床・大学院の勉強の他に、ビジネスの勉強はどのように行いどれくらい投資しましたか?
■クレームはありましたか?またどのような対処をされていますか?
■新人理学療法士です。どのような道をたどれば産業理学療法士になりやすいですか。
■スマホの使い方がわからない年齢層に対するスマホ指導が今後サロンなどで普及してくれば、もっとポケットセラピストが普及しそうですね。
■会社や個人でポケットセラピストを導入するには、いくらかかりますか?

会場でほとんどの質問に回答できたのですが、こちらでは、これは大切な質問だなと思うものをいくつかピックアップして回答します。

■産業理学療法で成功するコツは何ですか?

これは、今後、セラピストが自身で色々な取り組みをしようと思うときに参考になるかなと思い、ピックアップしました。
私なりの答えは、『現場の最前線に行くこと』です。そこで”誰も気づいていない大切な真実”を見つけ出してください。そして、そのアイデアが多数のLikeではなく、少数の熱狂的なLoveを集められるかを検証してください
私も、創業当初は、信号待ちをしている時に腰をさすっている人を見かけたらスタバをご馳走するので、ヒアリングさせてください。という感じでエンドユーザーに直接会ってヒアリングするようにしていました。

■1人では大変だと思います。協力者を得る方法はありますか?

これは会場では、時間もなかったので『口説くこと』と端的に回答しましたが、もっと丁寧にいうと、『大きなビジョンを語り、口説くこと』だと思います。
特に優秀な人ほど、誰にも解決できそうにない大きな課題を提示すると燃える傾向があるように思います。なので、できる限り大きなビジョンを語り続けることが、優秀な協力者を得るポイントだと思っています。

■『新人理学療法士です。どのような道をたどれば産業理学療法士になりやすいですか。』

『バックテックに関わること』、『自分で起業して自ら産業理学療法の分野を開拓して行くこと』、『企業の健康推進グループなどの部署に就職すること』の3つかなと思っています。残念ながら、今の業界には産業理学療法の分野を指導できる先人がいないと思います。理論的に説明できたりなどはできるかもしれませんが、一般企業での実践者が圧倒的に少ない状況です。なので、当社に関わったり、自分自身で経験していくのが現実的かもしれません。
あとは、企業に就職することです。ただ、理学療法士として就職できるところは本当に稀なので、衛生管理者などの資格を取得して、理学療法士の資格はサブとして持っているくらいのスタンスで行かないといけないかなと思っています。

今回、約80-100名程度のセラピストのみなさんにご参加いただきました。他の会場では、著名な先生方が講演している中、当社のランチョンセミナーを選んでいただき、ありがとうございました!この産業理学療法の分野を切り開いて行くためには、セラピストのみなさんの力が絶対的に必要です。

今回の講演やブログが皆さんが何か明日から一歩踏み出せるようなキッカケになりましたら幸いです。

また、ポケットセラピストを通じて、慢性的な肩こり・腰痛に悩む方々のサポートをしてくださるセラピストを募集しています(知識の質などの審査がありますので、ご容赦ください)。

オンラインでのサポートはもちろん、実際の現場に行って、産業理学療法を提供する経験も積んでいただくこともしていますので、産業理学療法を実践したいセラピストはぜひ、一緒に新しい未来を築いていきましょう!




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株式会社バックテック

肩こり・腰痛などのカラダの痛みを切り口に、「労働生産性の向上」や、痛みと関連が深い「メンタルヘルス悪化のリスク」の予防・低減を目的とした健康経営支援アプリ“ポケットセラピスト”を運営しているバックテックの公式ページです。
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